地球の鏡の中で イアン・ワトスン奇想短篇集
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【2刷完売のため、2025/10/21に3刷を発注しました。発送は、10/21までにご注文いただいた分は最速で11/8(土)、10/22以降にご注文いただいた分は最速で11/15(土)、の見込みです。在庫数は増刷発注部数でして、ただちに発送することができません。ご承知置きください】 イアン・ワトスンの、すごく・ふしぎな本邦初訳SF短編集(初出:75〜90年)。2029年10月30日までの独占翻訳権保有。 A5版、本文175ページ、本文および挿画は白黒印刷。 収録は下記の7作品。あなたの予想を斜め上に突き抜けた奇想の数々を、是非ともご賞味ください。 (収録作品紹介)
「免疫の夢」Immune Dreams (Pulsar 1 1978)
ウイルス癌研究者のエイドリアンは、自分が癌になりそうだというオブセッションにとりつかれ、自己治療のための異様な生体実験に自らを供することを決意する。夢と肉体の連結。それが彼の目的だった。
「ジェインといっしょに鉱泉室へ」To the Pump Room with Jane (New Writings in SF(26) 1975)
異常渇水に苦しむ摂政時代のイングランド。ジェインは、以前の華やかな社交場、今や公共給水場であるポンプルームを訪れる。そこで彼女は、互いに惹かれつつ心ならずも別離したウェントワースと出会う。かつての野心以外は何ひとつ持たない青年、今や功成り名遂げたウェントワース艦長とのまさかの再会に、ジェインの心は千々に乱れる……。
「帰郷」Returning Home (Omni 1982)
生命破壊兵器SRBと人工物破壊兵器SOBの応酬により、文字通り裸一貫の人々がさまようアメリカ、そして無人の廃墟が広がるロシア。文明の利器を根こそぎ失ったアメリカ人は、主なき広大なロシアを目指す。生き延びるために。
「オオカミの日」The Day of the Wolf(Changes 1983)
社会インフラが崩壊して中世レベルの生活水準に後退したイギリスに、文明を保つケニアから赴任して野生動物保護の任にあたる監督官ジョシュア。彼は現地人の奇妙な噂を聞く。老婆がオオカミに食われた、というのだ。
「地球の鏡の中で」In the Mirror of the Earth (Lands of Never 1983)
たった六人しか確認されていない「眠る人」。その七人目であるラウールと出会ったトマスは、旅の道すがら、ラウールの奇妙な記憶を聞かされる。この世のものならぬ、何もかもが異様な〈沈世〉の物語を。
「スターリンの涙」Stalin's Teardrops (Weird Tales 1990)
冷戦崩壊、グラスノスチ。これまでの任務である「地図に嘘を仕込む仕事」から一転、正しい地図を作れ、という指示に右往左往する地図作成者たち。ミロフ将軍の無理難題に辟易したペテルキンは、ミロフを秘密の街角へと誘う。異界へとつながる街角に。
「アーヤトッラーの眼」The Eye of the Ayatollah (Interzone, #33 1990)
過酷な戦場で右目を失った青年アリ。半殉教者と称えられつつ、虚ろな心を抱えて帰郷した彼にもたらされた「聖者の眼」。眼に導かれるように、アリは世界を巡る不屈の追跡者となる。果てしない旅の終着点はスコットランドの孤島。そこに、彼の追い求める一人の男が潜んでいた。